ホストクラブで使われるクイックとは「クイックシステム」「クイック制度」の略語です。
内容はお店によって多少異なりますが、たとえば60〜90分指名料込み、ハウスボトルと割り物付きで1万円などの固定価格で提供されるシステムです。
複雑だったホストクラブのシステムをシンプルかつお得にしたサービス。
近年、新宿・歌舞伎町の大手ホストグループ「グループダンディ」が始めたといわれており、現在では多くのお店が提供しています。
クイック誕生までは、ホストクラブで安く遊ぶには、初回料金くらいしかありませんでした。
2回目以降の来店でも、お金の面で安心して遊べるようになったので、OLや学生に人気です。
早い時間のお客さんや客入りの悪い日に、終日クイックが使えるお店もあります。
クリックのメリットはお客さんとホスト両方にあります。
セット料金+指名料+割り物やドリンクがワンセットで、60〜90分1万円ほどなので、いつもの2割程度の料金で楽しむことができます。
いつもより安く担当に会えるから、お客さんも気持ちよく来店できます。
会計は安くなりますが、指名本数は通常と同じくカウントされます。
営業がかけやすくなるクイックは、指名本数を稼ぎたいホストには稼ぎどきになります。
担当のいないフリーのお客さんに、クイックを案内すると指名を取りやすくなるのです。
また、初回客もクリックを使用できるので、気軽に指名をもらえる可能性があります。
フリーバックを狙いやすい日なので、新人ホストも気合が入ります。
ホスト側にはデメリットもあります。
クリック目的で来店するお客さんは、安く遊びたい人たちが多いので、会計は安くなりがちです。
なかには追加でボトルやシャンパンを入れてくれるお客さんもいますが、クイックのは売上にはつながりません。
クリックだけで指名をとっていると、細客ばかりになってしまいます。
給料アップを狙うなら、クリック客と同じだけ、太客も育てましょう。
クリックデーなのに指名客が呼べなかったり、指名が取れないと、店や同僚からプレッシャーをかけられます。
クリックデーはお客さんを呼べて当然と思われているので、気持ちは焦るでしょう。
ホスト業界でクリックとは、「早く帰らせろ」という隠語の意味も存在します。
乱れたお酒の飲み方をしている客や素行の悪い客を帰らせたいときに、使われているようです。